歴史上の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/24 06:05 UTC 版)
ヘンリー8世はその治世中、ウィンチェスター城に持っていた「円卓」(アーサー王と円卓の騎士たちが用いた本物であると当時は信じられていた)を塗り変えた。この新しい絵柄は、中央にテューダー・ローズを据えるものであった。テューダー・ローズの紋は、紋章学でいうスリプト・アンド・クラウンド(枝付きかつ冠付き:茎葉の付いた切り枝に王冠を載せた形で表現される)にされることがある。この紋は、ニコラス・ヒリアード(Nicholas Hilliard)によるエリザベス1世の「ペリカン肖像」に見られるが、これが今日ではイングランドでの王室の紋となっている。 テューダー・ローズはまた、ディミディエイション(2つの紋章を縦半分にカットし、半分ずつ組み合わせて新しい紋章とするもの)によって複合された紋となることもある。ウェストミンスター・トーナメント・ロールでは、ヘンリー8世とその最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンとともに、茎付きのテューダー・ローズをキャサリンの個人紋であるザクロと結合させたものを描いており、この夫婦の娘メアリー1世も同じ紋を帯びている。イングランド王ジェームズ1世(スコットランド王ジェームズ6世)は、テューダー・ローズとアザミ(スコットランド王室の象徴)をディミディエイションし冠付きとした形の紋を使用していた。
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