武家役とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 労働 > 役職 > > 武家役の意味・解説 

ぶけ‐やく【武家役】

読み方:ぶけやく

中世将軍御家人奉公衆課した課役番役軍役のほか、段銭(たんせん)・棟別銭など出銭課することもあった。


武家役

読み方:ブケヤク(bukeyaku)

鎌倉時代将軍御家人課した役、一般に課せられた段銭棟別銭


武家役

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/14 02:21 UTC 版)

武家役(ぶけやく)とは、鎌倉幕府室町幕府が賦課した課税の総称である。

概要

大きな分類として2つの方法がある。まず1つは賦課の主体によるもので、朝廷幕府に対して命じられた公役を御家人守護地頭などに転嫁するものと、幕府そのものの運営維持のために幕府が独自に賦課したものという考えである。もう1つは賦課の対象によるもので、幕府と御恩と奉公の関係にある御家人・守護・地頭らがその義務の一環として負担を行ったものとそうした関係の一般の人々や寺社荘園などが段銭棟別銭などの形式で負担を命じられる一国平均役の要素を持ったものである。

鎌倉幕府の武家役

鎌倉幕府による武家役は関東公事と呼ばれ、御家人に対して大田文に記載された所領内の公田の広さに応じて賦課された。これらは大きく分けて将軍政所などの幕府機関の運営費や諸行事や施設造営の費用と朝廷から命じられた内裏や寺社の造営や鴨川などの堤防工事などがあった。その他に大番役軍役など軍事力をもって直接奉仕を行う武家役も存在した。元寇以後、こうした負担が過重となり、なおかつ農民への負担の転嫁が激しい抵抗を招き、鎌倉幕府体制を動揺させる一因となった。

室町幕府の武家役

室町幕府の武家役は主に守護大名京都の市民に対して課された。守護大名に対する武家役は守護出銭と呼ばれ、普通は国内に一国平均役として段銭や棟別銭などの形式で徴収され、守護大名はこれを利用して領国支配の浸透に努めた。一方、朝廷が持っていた京都の市民に対する賦課権を接収することに成功した室町幕府は地口銭・酒屋役土倉役馬上役などを課して多額の収入を得たほか、臨時的収入として勘合貿易による収益があり、後に五山などの禅寺に対する保護と見返りとした献金や分一銭なども収入に加えた。鎌倉幕府における関東御分国に当たるような土地を持てなかった室町幕府にとってこれらの収入は大きな役割を果たした。

参考文献

関連項目


「武家役」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



武家役と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「武家役」の関連用語

武家役のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



武家役のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの武家役 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS