歌舞伎における扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 04:47 UTC 版)
初代並木五瓶作の歌舞伎『楼門五三桐』(安永7年(1778年)4月大坂で初演)は、盗賊石川五右衛門を主人公とした演目で「絶景かな絶景かな」などの名台詞で知られるが、この作品の中で、五右衛門は明国の遺臣宋蘇卿の遺児という設定になっている。この宋蘇卿は、宋素卿と同音であり、名前を借りたものと思われる。しかし共通する要素は名前の読みだけで、他の設定は史実とかなり異なる。同作品の宋蘇卿は明の将軍という史実とは全く違った設定であり、真柴久吉(羽柴秀吉)の明出兵に際して戦死した。遺児の五右衛門は武智光秀(明智光秀)に育てられたため、久吉は五右衛門にとって実父・養父両方の仇となっているなど、荒唐無稽な設定となっている。並木五瓶がなぜ宋素卿と五右衛門を結びつけたのかは不明である。
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