橋下知事による移転提案と撤回
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 08:58 UTC 版)
「大阪府立上方演芸資料館」の記事における「橋下知事による移転提案と撤回」の解説
橋下徹大阪府知事(当時)は、年間5,000万円の収入に対し年間経費4億3,000万円(内吉本興業に支払う賃貸料・管理費2億8,000万円、管理会社ニューウエーブ大阪に1億2,000万円)かかった当施設に対して、府の財政建て直しのために設置された改革プロジェクトチームに当施設についても検討を行うよう指示した。改革プロジェクトチームは、素案として、当施設ホールの閉鎖・資料等の別施設での展示など、当施設の移転を提言した。2009年7月23日、橋下知事は、年間経費が節約できるとして通天閣への移転を検討中であると発表したが、同年12月28日に通天閣観光の西上雅章社長と面会し、通天閣への移転は撤回し、現地存続する方針を表明した。 しかし、運営開始時から巨額の赤字が続き、これまで建設費を含めると100億近くの税金が投入されていること、周辺の賃料1坪当たり平均6,000円程度の物件に25,000円近くの賃料を支払っていたこと、歴代館長の前職が在阪準キー局のプロデューサーであることなどから、吉本興業が府の財政を使い準キー局との関係を強化し便宜をはかる癒着の温床になっていた嫌疑がかけられている。吉本興業は、「ワッハ上方は大阪府の強い要請により、恒久使用を前提として大阪府の要求仕様に従いビル建設を行った。内装工事費用も本来府が負担すべきところ、特別な要請により賃料に付加して支払うことの同意に基づき、吉本が負担した」旨の反論を発表している。 ワッハホールについては、2011年1月1日より吉本興業直営となり、2010年12月3日に閉館したbaseよしもと(現:NMB48劇場)を引き継ぐ新劇場「5upよしもと」としてリニューアルオープンした。なお、吉本興業は2011年・2012年度のワッハ上方指定管理者であった。同劇場は2014年11月24日の公演を最後に一旦閉鎖され、再リニューアル期間を経て同年12月1日によしもと漫才劇場に改称された。
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