標準層序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/21 17:12 UTC 版)
国際層序委員会は、どの地質学的セクションと生物層序をカンブリア紀第十期の定義に使用するか議論を続けている。 ステージ10の候補地は未だ調査中である。最初に提唱されたのは中華人民共和国浙江省Duibian付近のセクションであり、後に提唱されたアメリカ合衆国ユタ州のハウス・レンジ(英語版)のスチームボート・パスが有力視されている。コノドント化石がステージ10の基底に使用される場合、オーストラリアやカザフスタンおよびカナダなどでは、より多くのセクションが国際標準模式層断面及び地点(GSSP)の候補となる可能性が高いと考えられている。 生物層序学的マーカーの候補としては、三葉虫やコノドント種の初出が挙げられる。三葉虫の Lotagnostus americanus はICSが最初に提唱した種であるが、問題があることが後に分かっている。2006年には別の研究グループがコノドントコルディロドゥス・アンドレシ(英語版)をマーカーに提唱した。現在では、世界的に分布していること、大陸から周潮環境まで相に依存せず化石が知られていることから、数多くの研究者がエオコノドントゥス(英語版)属の種 Eoconodontus notchpeakensis の初出現を支持している。 Eoconodontus notchpeakensis の提案では、第十期の始まりを世界的に対応させるために非生物層序的マーカーを組み込むことも提案されている。E. notchpeakensis のレンジの下部では、炭素同位体比の上昇(HERBイベント)が発生している。
※この「標準層序」の解説は、「カンブリア紀第十期」の解説の一部です。
「標準層序」を含む「カンブリア紀第十期」の記事については、「カンブリア紀第十期」の概要を参照ください。
- 標準層序のページへのリンク