楽器分類の中での位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 00:25 UTC 版)
「蛇腹楽器」の記事における「楽器分類の中での位置づけ」の解説
蛇腹楽器に含まれる楽器は全て、楽器分類学では「自由気鳴楽器」に分類される。また楽器の実用的分類では「鍵盤楽器」に分類される。科学的には「気鳴楽器」という分類が適切であり、運指から見れば「鍵盤楽器」という分類が便利である。それに対して、楽器の販売・流通・演奏教授法も含めた総合的な実用的分類としては、「蛇腹楽器」というくくりかたが便利である。 ハーモニカやリードオルガンも「自由気鳴楽器」であるが、空気を送り込む方法(これも演奏方法の重要な要素である)がアコーディオン等とは全く違う。 ピアノもオルガンも、アコーディオン等と同じ「鍵盤楽器」であるが、打弦楽器であるピアノと、フリー・リード楽器であるアコーディオンでは、音色も演奏のフィーリングも、楽器の製造や修理・メンテナンス・調律の方法も、全く異なる。 アコーディオンやバンドネオン、コンサーティーナは、それぞれ楽器の形や運指法が大きく異なるにもかかわらず、演奏にあたっては蛇腹の押し引きの加減による演奏テクニック「ベローイング」が重要であるなど、共通性も大きい。そのため、例えばタンゴ音楽の伴奏で、バンドネオンの代わりにピアノ式鍵盤アコーディオンを使うことも、よく見られる。 楽器業界においても、アコーディオンの販売・修理を手がける楽器店が同時にバンドネオンやコンサーティーナも扱うなど、楽器の流通面でも蛇腹楽器としてのまとまりが存在する。 上記のような理由で、楽器メーカーや楽器店、演奏者は、楽器の構造と実態に即した「蛇腹楽器」という実用的分類をよく使う傾向がある。。
※この「楽器分類の中での位置づけ」の解説は、「蛇腹楽器」の解説の一部です。
「楽器分類の中での位置づけ」を含む「蛇腹楽器」の記事については、「蛇腹楽器」の概要を参照ください。
- 楽器分類の中での位置づけのページへのリンク