極圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 07:39 UTC 版)
北極海における海氷の減少 北極海では長期的な海氷の減少傾向が観測されている。近年では2007年に特に顕著な減少が見られ、本来ならば数mの厚みの氷が見られる時期の北極点においても、断片的な氷しか見られない状況などが観測されている。太陽光を反射する氷の減少によって温暖化がさらに加速することが懸念されているほか、極圏の生物にも深刻な影響が見られる。海氷に依存するホッキョクグマなどは生活基盤そのものの減少により、絶滅の危機に瀕している。海氷の消滅によって海が太陽熱をより多く吸収し、海水温が上昇、それがさらに温暖化を加速する悪循環が懸念されているが、近年、このプロセスが実際に発生しており、しかも予測よりも速いペースで進んでいることを示す観測結果が報告されている。 氷河や氷床の移動・融解の加速 グリーンランドの氷床の融解速度が下記のIPCCの予測よりも加速していることが観測で明らかになっている。南極の氷床の後退の加速も明らかになっている。 氷河の融解速度も速まっている。 土壌中の有機物からの炭素放出の増加 極圏の永久凍土の融解が観測されており、地中に閉じこめられていた有機物が分解し、強い温室効果ガスであるメタンの放出が観測されている。 アラスカでは山火事が増加し、泥炭などの形で森林に蓄積されてきた有機物が燃焼することで、それまで温暖化ガスの吸収源であった森林が放出源に転じている。
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