本著の周辺
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本著が勤王家・農業史家で明治政府に仕えた織田完之によって初めて出版されたのは1888年(明治21年)であるが、それ以前にも転写されていた。大久保利通が明治維新の際、江戸を東京に定める建言をし、東京と改称したのは本著からヒントを得たためであるという。戦時中の超国家主義者が好んで読んだ本であった。 本書では日本至上主義のみならず、世界侵略のためには中国を手中に収めるべし、そのためには、まず満州を攻め取るべしという具体的構想をもち、自身の兵学の知識によって詳細な侵略作戦を展開しており、さらに、フィリピンや南洋諸島の領有等を提唱したため、これは欧米人の一部からは「大東亜共栄圏構想の父」であるとの見解が示されている。これはまた、「百年を隔てて、太平洋戦争方式と不気味なまでの類似性」を示すものとも形容される。
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