有機結晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 13:57 UTC 版)
有機シンチレータは様々な方法で連結されたベンゼン環構造を含む芳香族炭化水素化合物である。典型的な有機シンチレータの発光は数ナノ秒以内に減衰する。 いくつかの有機シンチレータは純粋な結晶である。代表的なものはアントラセン(C14H10、減衰時間約30 ns)、スチルベン (C14H12、4.5 nsの減衰時間)、ナフタレン(C10H8、数nsの減衰時間)である。これらは耐久性は優れているが、応答が異方的で(これにより線源がコリメートされてない場合、エネルギー分解能が損なわれてしまう)、加工が容易ではなくサイズを大きくすることができないため、あまり頻繁には用いられない。アントラセンは全ての有機シンチレータの中で最も発光量が大きく、そのためその他のシンチレータの発光量をアントラセンの発光量に対するパーセンテージで表すことがある。
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