有機合成試薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/15 09:31 UTC 版)
強い酸化剤として用いられ、アセチルオキシ基 (CH3COO−) の導入や有機鉛化合物の合成にも利用される。以下に具体例を挙げる。 ベンジル位、アリル位、エーテルのα位の C−H 結合のアセチルオキシ化。例えばジオキサンとの光反応は2-アセトキシ-1,4-ジオキサンを経て1,4-ジオキセンを与える。α-ピネンからはベルベノンが得られる。 ヒドラゾンからアゾ化合物への酸化。ヘキサフルオロアセトンヒドラゾンからビス(トリフルオロメチル)ジアゾメタンなど。 アジリジンの合成。N-アミノフタルイミドとスチルベンの反応によるものなど。 1,2-ジオールの開裂によるアルデヒドやケトンの合成。この手法は Criegee酸化と呼ばれ、しばしばオゾン酸化のかわりに用いられる。酒石酸ジ-n-ブチルからグリオキシル酸 n-ブチルなど。 アルケンからのγ-ラクトンの合成。 δ位に水素原子を持つアルコールの酸化による環状エーテルの合成。 オゾン存在下でのアリルアルコール誘導体の酸化的開裂。 アセトフェノンのフェニル酢酸への変換。
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