旧車と自動車保険
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 03:30 UTC 版)
自動車保険を扱う損害保険会社は、車両の価値を保険会社独自の時価評価額で判断している。これは市場価値とは若干異なった概念であり、たとえ人気の高い車種や後年にプレミアがつき市場価値の高まった旧車であっても、製造・登録から一定年数が経過した車両は軒並み無価値と判断する。また、そうでない車両でもオーナーの思い入れや市場残存数の減少といった背景から「代わりのクルマがない」ため修理するしかない場合もありうる。すなわち、保険会社の評価額と市場価値や修理費用にズレが生じるため、 旧車に発生した損害を補償する車両保険への加入ができない。 加入できても事故時に正当(修理に十分)な金額が補償されない。 旧車にぶつけてしまった場合(旧車側からしてみればもらい事故)でも加害者側(の保険会社)から正当な金額が補償されず、旧車側が弁護士をつけ交渉したり裁判に持ち込んだりする必要が出てくる。。 というように十分な救済が受けられない問題がある。そのため2017年現在、「旧車に対する補償不足問題」への対応として以下のような保険商品が登場してきている。 旧車のための車両保険 エース損害保険が一定条件を満たした旧車の損害を補償する自動車保険を販売している 他、契約車両の修理費が契約金額を上回る場合に保険金を支払う特約を用意している保険会社も出てきている。 旧車に対応した損害賠償保険 また、「旧車にぶつけてしまった」と言う事態での損害賠償に対応できる商品も「対物超過修理費用特約」などと称して登場してきている。 しかしこれらの商品はいずれのタイプも限度額が~50万円程度であることも多いなど自動車の修理費用に充てる保険としては心許ない場合もあることには注意が必要である。また、このような事態に備えて保険に弁護士特約をつけておき、もらい事故の際に弁護士をつけて交渉に臨む方法も提示されていることがある。
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