旧武俠小説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 13:20 UTC 版)
清代から民国期に移行した1920年代頃より、これら俠義小説の類を基に、道徳的色彩を薄め、武術による闘いや恋愛などの描写を増して娯楽色を強めた小説が書かれるようになり、武俠小説と称されるようになった。また、それまでの俠義小説の多くは伝統的な講談調で書かれていたが、西欧文化の流入に伴い、武俠小説では近代的な小説話法が取り入れられるようになった。ジャンルとしても三侠五義のような公案小説(法廷もの)の要素を取り込んだ作品も登場した。 この頃には、『羅刹夫人』の朱貞木、『江湖奇俠伝』の向愷然(平江不肖生)、『鷹爪王』の鄭証因、鶴鉄五部曲(『鶴驚崑崙』、『宝剣金釵』、『剣気珠光』、『臥虎蔵龍』、『鉄騎銀瓶』)の王度廬、『蜀山剣俠伝』の還珠楼主、『荒江女俠』の顧明道など、多数の作家が登場した。 このように1920年代から1940年代にかけて書かれた武俠小説は、1950年代以降に、香港や台湾で書かれるようになった作品とは区分され、「旧武俠小説」と呼ばれる。
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