日本投扇興連盟の銘定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 02:21 UTC 版)
日本投扇興連盟の銘定は、源氏物語形式の銘定の形や点数を元に、百人一首見立てで31種類に集約している。 倒れた蝶と扇が重なり合った場合、どちらが上でも下でも同じ銘になったり、蝶を倒さない限り点数がつかないなどの特徴がある。 「風をいたみ」など図で蝶が2個あるものは、蝶が扇の上でも下でもいいことを表している。 図銘点数状態 吹くから 過料20点 枕が倒れる。 ※蝶が立てば無点 ほととぎす 無点 扇子が蝶を落とさない。 ※箱面を打てば「こつり」過料1点(蝶が落ちて立てば無点) 瀬を早み 1点 扇子と蝶が落ちて倒れる。 夏の夜 2点 扇子と蝶が落ちて倒れ、枕・扇子・蝶の順に並ぶ。 これやこの 3点 扇子と蝶が落ちて倒れ、扇子・枕・蝶の順に並ぶ。 天の原 4点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は落ちて倒れる。 風をいたみ 4点 扇子と蝶が落ちて倒れ、少し重なり合う。 もろとも 5点 扇子が落ちて倒れ、蝶は枕の上で倒れる。 めぐり逢ひ 5点 扇子と蝶が落ちて倒れ、地紙と蝶が重なり合う。 契りきな 6点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は落ちて倒れ、扇子・枕・蝶の順に並ぶ。 このたび 7点 扇子が落ちて倒れ、蝶は枕にぶら下がる。 きりぎりす 7点 扇子と蝶が落ちて倒れ、骨と蝶が重なり合う。 秋風 8点 扇子が枕に寄りかかり、その扇子の下に蝶が倒れる。 春の夜 8点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は枕の上で倒れる。 山川 8点 扇子が枕に寄りかかり、その扇子に蝶が寄りかかる。 いにしへ 8点 扇子と蝶が落ちて倒れ、要と蝶が重なり合う。 寂しさ 10点 扇子が落ちて倒れ、蝶は落ちて立つ。 わびぬれば 11点 扇子が枕の上に乗り、蝶は落ちて倒れる。 わが庵 13点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は落ちて立つ。 難波江 15点 蝶が枕の上で倒れ、その上に扇子が乗る。 田子の浦 15点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は落ちて立ち、扇子・枕・蝶の順に並ぶ。 筑波嶺 18点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は枕にぶら下がる。 天つ風 20点 扇子が枕の上に乗り、蝶は落ちて立つ。 あしびき 30点 扇子が枕の上に乗り、蝶は枕にぶら下がる。 小倉山 30点 扇子が枕に寄りかかり、蝶は枕の上で倒れて落ちそうになるが、その蝶を扇子が支える。 世の中は 30点 扇子が落ちて倒れ、地紙の上に蝶が立つ。 恋すてふ 35点 蝶が落ちて立ち、その蝶に扇子が被さる。 由良のと 35点 扇子が落ちて倒れ、骨の上に蝶が立つ。 春すぎて 35点 扇子が枕に寄りかかり、その扇子に蝶がぶら下がる。 御垣守 50点 扇子が枕の上に乗り、その扇子に蝶がぶら下がる。 大江山 50点 蝶が落ちて立ち、その蝶と枕に扇子が橋を架ける。
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