日本の河川における環境
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 09:54 UTC 版)
工業排水などにより年間を通して水温の高い河川もあるが、そういった場所は川底や岸部がコンクリートで覆われていることが多く、獲物である淡水魚が不十分な場合も多い。十分にいる場合であっても、アリゲーターガーは流れの速い場所に適していないことや、高く跳ねることもできないことにより堰や魚道などの高低差がある場所を上ることもできない。そのため越冬できる場所は更に限定される。在来種は低温に耐えることができるため、他の場所に避難することによって食糧不足に陥るため、生存率は低下する。 日本の河川は長期生存に適した環境が少ない。流れの遅い場所が連続している場所が原産地では一般的であるが、日本では大きな川の河口付近や下流を除いて、そういった場所が少ない。多くの場合、淵、とろ場、平瀬、早瀬が交互に連続していることが多く、瀬で流されることはあるが、上ることができない。また、ダムや堰などで分断されている場所も多い。従って大きな河川の下流を除いて、河川での長期生存・繁殖の可能性は低い。 呑川のように全面あるいは両岸がコンクリートで覆われている河川(都市河川)は、食料資源が不足するという条件で長期生存および繁殖は不可能であると考えられる。 水位の変化が激しいことも、繁殖に向かない条件となる。卵は水深の浅い場所に産み付けられるため、水位が下がった場合、ふ化する前に干上がってしまう可能性がある。反対に、水位が上がった場合は、後述のような危険にさらされる。
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