数値予報の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 18:04 UTC 版)
数値予報の考え方は1922年にルイス・フライ・リチャードソンによって提示されていたが、その実現には膨大な計算コストを必要としたため、実用化されたのは高速なコンピュータが利用されるようになった1970年代の事であった。 気象変化は物理現象であるから、客観的にある時点での大気の状態を記述することができれば、将来の大気の状態を決定論的に導くことができるはずである。 その中心となる原理は、流体力学のナビエ-ストークスの式である。水平方向への状態変化としては、この式がもっとも重要な役割を果たすが、非線形の微分方程式であり、カオス理論で説明されるような挙動を示すことになり、現実的には未来永劫の状態を知ることができるわけではない。 鉛直方向への状態変化は、気圧傾度力と重力の釣り合いの式が中心となる。 このほかに、質量保存の法則・エネルギー保存の法則・水蒸気保存の法則・状態方程式を用いる。
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