教科書検定による義務付け
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:12 UTC 版)
「北方領土問題」の記事における「教科書検定による義務付け」の解説
日本国の文部科学省が小学校、中学校、高等学校への指導内容を規定する学習指導要領(教科書検定)において、日本の社会科の教科書には「北方領土は日本固有の領土である」と必ず記載することが義務付けられている。 また、同検定において「地理総合」や「公共」の教科書では「ロシアが北方領土を実効支配している」という表現は許可されず、「ロシアが不法占拠している」と記載するように求められた。 高等学校の「歴史総合」の教科書では、「1855年の日露和親条約で四島は日本領と定められた」とも必ず記載する必要がある。 さらに歴史総合では「千島列島」のなかに択捉島などの4島を含む記述が許可されず、4島よりも北東側にある島々のみを指して「千島列島」と記載するように修正された。千島列島に4島を含むことの意義については、「千島列島#北方四島を含むか否かの意義」記事を参照。 また、1956年(昭和31年)の日ソ共同宣言で日本とソビエト連邦(現在のロシア)が「平和条約を締結した後に、ソビエト連邦は歯舞群島と色丹島の2島を日本へ引き渡す」と合意したことについて、教科書が「いまだ実現していない」とした記述も同検定で削除された。その理由について文部科学省は「現在もわが国が2島返還交渉を行っていると誤解する」ためとした。
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