敗戦の苦悩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/10 04:26 UTC 版)
敗戦と共に夢破れて帰国した賢治は、魚の行商で生活を支える。実家は、母は健在であったものの、父は胃潰瘍で病牀に臥していた。父は「賢治が帰るまでは死なんぞ。あいつが帰って来たら一緒に飲むんだ」と配給の酒一本を大切にとっていて、その望みが叶うと力尽きたように9月21日、69歳で亡くなった。あとには、63歳の母と7歳と5歳の兄の子供が残された。賢治の兄は北千島に出征したが、敗戦後シベリアに抑留されていた上、兄嫁は戦時中に病死していた。賢治は「天佑ヲ保有シ、万世一系の皇祚を踐める大日本帝国皇帝は…」と教えられ「いざというときには神風が吹く」と言われてきたのに、神風が吹かず日本が負けたことに納得が行かず苦悩する。
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