支持療法とは? わかりやすく解説

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しじ‐りょうほう〔シヂレウハフ〕【支持療法】

読み方:しじりょうほう

日常生活不適応起こしている患者訴え受容的共感的傾聴し患者自我支えながら、精神的苦痛や不安を和らげ、再適応支援する心理療法支持的精神療法

癌(がん)医療で、癌の随伴症状治療による副作用予防軽減するための治療


支持的治療(支持療法)(しじてきちりょう)

supportive therapy

支持的治療とは、がんに伴う痛みなどの症状緩和、がん治療による副作用軽減目的とする医療のことです。根治主目的の「積極治療」(手術化学療法放射線治療)に対応して使われます。
がん治療ではどのようなタイミングであっても積極治療」と「支持的治療」のバランス重視されるべきです。

ホスピス緩和ケア


支持療法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/09 03:06 UTC 版)

支持療法(しじりょうほう、supportive care)とは、がんなどのような重篤な疾患や生命を脅かすような疾患を抱えている患者の生活の質を改善するために行われる治療、ケアのこと[1]。例えば、口腔機能管理[2]などが該当する。

もしくはその疾患の治療時に処方される抗がん剤等による副作用を軽減するために行われるもの[3][4][5][6][7]。一般には、疾患の症状、疾患の治療による副作用、ならびに疾患やその治療に関係した心理的、社会的、精神的な問題を軽減することである[8]

脚注

  1. ^ 大野智, 住吉義光「がんの補完代替医療ガイドブック」『日本補完代替医療学会誌』第3巻第3号、日本補完代替医療学会、2006年、83-88頁、doi:10.1625/jcam.3.83ISSN 1348-7922NAID 130000079394 
  2. ^ 山田慎一「がん支持療法としての口腔機能管理の有効性」『信州医学雑誌』第67巻第5号、信州医学会、2019年、279-288頁、doi:10.11441/shinshumedj.67.279hdl:10091/00021675ISSN 0037-3826NAID 130007741983 
  3. ^ 大野智、住吉義光、『がんの補完代替医療ガイドブック (PDF) 』 厚生労働省がん研究助成金「がんの代替療法の科学的検証と臨床応用に関する研究」班 2006年4月。
  4. ^ 三島江津子, 岡戸洋, 加藤さおり, 櫛原秀之, 黒田純子, 榊原隆志, 首代みどり, 鈴木厚志, 松岡加恵, 宮坂朋恵, 渡辺法男, 横田学, 板倉由縁, 鈴木照美, 斉藤寛子「入院患者における抗がん効果を期待した健康食品の有効性についての文献調査 : 愛知県病院薬剤師会オンコロジー研究会の取り組み」『医療薬学』第35巻第6号、日本医療薬学会、2009年6月、403-408頁、doi:10.5649/jjphcs.35.403ISSN 1346342XNAID 10025973519 
  5. ^ SLIVA, DANIEL (2010). “Medicinal mushroom Phellinus linteus as an alternative cancer therapy”. Experimental and Therapeutic Medicine 1 (3): 407–411. doi:10.3892/etm_00000063. ISSN 1792-0981. PMC 3445909. PMID 22993555. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3445909/. 
  6. ^ Immunoregulatory Effect of Mesima (R) as an Immunotherapeutic Agent in Stage III Gastric Cancer Patients after Radical Gastrectomy. J Korean Cancer Assoc.1997 Jun;29(3):383-390
  7. ^ Yong Ho Ku, KMD, PhD, Jae Hui Kang, KMD, PhD, Hyun Lee, KMD, PhD,."Effects of Phellinus linteus extract on immunity improvement: A CONSORT-randomized, double-blinded, placebo-controlled trial". Medicine (Baltimore).2022 Aug 26; 101(34): e30226, PMID 36042633
  8. ^ 支持療法 国立がん研究センター「がん情報サービス」

支持療法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/10 01:51 UTC 版)

再生不良性貧血」の記事における「支持療法」の解説

輸血白血球除去赤血球輸血する頻回輸血する場合デフェロキサミン投与してヘモジデローシスを予防する血小板出血傾向が出なければ輸血しない。 造血因子G-CSF投与する

※この「支持療法」の解説は、「再生不良性貧血」の解説の一部です。
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支持療法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:28 UTC 版)

化学療法 (悪性腫瘍)」の記事における「支持療法」の解説

がんなどのような重篤疾患生命を脅かすような疾患抱えている患者生活の質改善するために行われる治療ケアのことを支持療法という。疾患治療出てくる副作用軽減するために行われるものもある。 一般的に、その目的は、疾患症状もしくは疾患治療による副作用、または疾患やその治療関係した心理的社会的もしくは精神的な問題軽減することである。 感染症の支持療法 発熱性好中球減少症では感染症進行が急激であり、また典型的な身体所見欠如することもしばしば認められるカリニ肺炎などの予防目的としてST合剤予防投与したり、抗真菌薬シロップ用いることもある。 骨髄抑制の支持療法 原理的には、全ての化学療法投薬免疫系抑制引き起こし骨髄機能麻痺させ赤血球血小板などの血液細胞血球)を減少させる赤血球血小板減少は、生じたとしても輸血により補うことができる。好中球減少症Neutropenia; 好中球0.5 × 109/リットル以下に減少)は合成G-CSF顆粒球コロニー刺激因子 granulocyte-colony stimulating factor)で補える。 場合によっては投薬により重篤骨髄抑制発症し造血幹細胞血球幹細胞)が破壊される。それは他者あるいは自己からの造血幹細胞移植必要になることを意味する自己移植自己骨髄移植または自己末梢血幹細胞移植)は治療前患者から取り出した造血幹細胞培養し化学療法後に再度注入する方法である。他者からの同種造血幹細胞移植ドナー探しが必要となる。患者によっては骨髄障害によって病状進行する場合もある。 重篤骨髄抑制を防ぐために多く化学療法骨髄抑制強さ回復可能なレベル保たれている場合が多い。末梢血中の好中球寿命は約8時間であり、白血球数化学療法試行後7~14日で最低値となる場合多くナディアnadir)期といわれる血小板寿命は約7日であり、血小板減少化学療法後約1週間から出現し2~3週でナディアになる場合が多い。赤血球場合寿命120日と長いため貧血は数週から数か月緩徐発現する場合が多い。 消化器症状の支持療法 口内炎 化学療法による粘膜障害感染によって難治化しやすい。化学療法を行う場合口腔ケア行い、また極端に熱いものの摂取控える。 嘔吐 延髄存在する嘔吐中枢VC)は嘔吐関連した反応制御する反射中枢である。延髄にあるCTZドパミンセロトニンアセチルコリンサブスタンスPレセプターがあり、この部位化学療法嘔吐関与するとされている。化学療法による嘔吐3つの機序提唱されており、基本的に発症時期分類するacute emesis抗がん剤投与開始から1時間24時間以内に起こる嘔吐である。シスプラチンよるものが有名である。CMZの5-HT3受容体消化管壁の5-HT3受容体刺激によって起こると考えられている。5-HT3受容体拮抗薬ドラセトロン (dolasetron)、グラニセトロン 、オンダンセトロン)が使用されるデキサメタゾン併用することもある。late emesis抗がん剤投与から2448時間ごろより始まり5日ほど持続することもある嘔吐である。機序不明であるがセロトニン関与薄く5-HT3受容体拮抗薬効果が薄い。通常メトクロプラミドデキサメタゾン用いて対処することが多い。anticipatory emesis予測性嘔吐)は前回化学療法悪心コントロール不良であった場合起こりやすい、化学療法投与前に出現する嘔吐である。精神的要因大きく大脳皮質VC刺激するためと考えられている。ロラゼパムアルプラゾラム投与によって軽快する。補完代替療法]を組み合わて行うことで抗がん剤副作用軽減するという報告もある。 下痢 下痢機序2つ考えられている。化学療法当日出現する早発性下痢は、抗がん剤によって自律神経刺激され蠕動亢進する結果起こるコリン作動性下痢である。化学療法数日2週間程度で起こる遅発性下痢消化管粘膜障害よるものである。この場合好中球減少時期重なるため感染症注意が必要である。下痢に関してロペラミド用いることが多い。 腫瘍崩壊症候群 重症リンパ腫のような重篤腫瘍場合患者によっては悪性腫瘍細胞急速に崩壊し腫瘍崩壊症候群発症する腫瘍崩壊症候群治療しない致命的な危険な副作用である。メイロンによる尿のアルカリ化大量輸液を行うことが多い。 癌性疼痛 詳細は「緩和医療」を参照

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