掛け持ち参戦問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 15:29 UTC 版)
下記のように、現在ではGT3マシンが参戦可能なレースが世界的に多数存在し、特にレース数の多いヨーロッパでは1台のマシンを複数のレースシリーズで使い回すことも多く行われている。レース数が多くなれば1レース当たりの参戦コストが低下し、自らマシンを所有しないドライバーでもレンタル等でマシンを確保してレースに参戦することが容易になるほか、メンテナンスガレージでも車両レンタルやマシンメンテナンスにより新たな収入を得られるというメリットが有る。 ただレース主催者側から見た場合、複数のレースシリーズに同じマシンが出走することは「他のレースで走行データを得ることは事実上テストを兼ねることになり、他のチームに比べ有利になる」という問題をはらむ。実際、コスト抑制のためにシーズン中のテスト走行に制限をかけるレースシリーズも多い。さらに、他のレースとのエントラントの取り合いとなり、その結果エントラントが減る可能性もある。これらの理由から、日本のSUPER GT・GT300クラスでは、同クラスに参戦するマシンの他シリーズへの掛け持ち参戦を原則として認めていない。 これに対し、せっかくエントラントの融通が利くのにその可能性を潰してしまうのは問題があるとして、元SUPER GTチャンピオンの竹内浩典などの一部のドライバーや、GT3マシンを所有しているジェントルマンドライバーからは不満の声もある。特に竹内は、2014年よりGT3マシンによる新シリーズとして「スーパーカーレースシリーズ」(SCR)を立ち上たものの、SUPER GTを主催するGTAと対立することとなったため、2014年に関してはSUPER GTへの参戦を見送らざるを得なくなってしまった。その後SCRは継続しており、2016年にはSUPER GTにも復帰参戦している。
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