掛け流しの歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/29 08:39 UTC 版)
古くからある元々の温泉の利用形態(自然湧出・掘削自噴)は、基本的に掛け流しの状態であり、その言葉自体必要ではなかった。循環風呂登場以降も、すぐには掛け流しに対する注目は集まらなかった。 掛け流しに対する注目が最初に集まったのが2000年から2002年にかけて発生したレジオネラ菌騒動である。日帰り入浴施設などに設置された循環風呂設備で繁殖したレジオネラ菌を原因とした死亡事故により、菌の繁殖の温床となった浴槽内循環機を用いない、昔ながらの掛け流しに対して注目が集まった。 その後温泉愛好家の間では、掛け流しされているかどうかが温泉を楽しむ要素として着目されるようになっていった。2004年に発生した温泉偽装問題以降、顧客の源泉志向に対応するため、源泉掛け流しを謳い文句にする旅館、入浴施設が増加した。さらに現在では浴室が全戸掛け流しの温泉であることを宣伝文句にしたマンションまで現れている。 なお、掛け流しという表現は、松田忠徳がその著書で自らが初めて用いたと主張している。「源泉掛け流し」の語は野口悦男が創ったとする見解もある。
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