捕食者と脅威
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 03:40 UTC 版)
ハヤブサやアカヒメクマタカ(英語版)がモモイロインコを捕食すること、オナガイヌワシがキバタンを殺すことが観察されている。卵や雛はさまざまな危険に対して脆弱である。さまざまな種類のオオトカゲ(Varanus)は木に登って巣穴に入り込むことができるし、これ以外の捕食者として記録されているものには、フィリピン諸島のラサ島の マレーモリフクロウ(英語版)、ヨーク岬半島のオオハダカオネズミなどの齧歯類、アメジストニシキヘビやクロモズガラス、カンガルー島のフクロギツネなどがある。さらに、カンガルー島ではモモイロインコとアカビタイジオウムが、テリクロオウムと営巣場所をめぐって競合しており、巣穴で後者の雛を殺すことが記録されている。また猛烈な嵐は巣穴を浸水させ雛を溺死させることがあるし、シロアリや穿孔性生物の活動が巣穴の内部崩壊を引き起こすこともある。 他の種類のインコと同様に、オウムもオウム類嘴羽毛病(PBFD)に感染する可能性がある。このウイルス感染症は、羽毛の喪失と嘴の形成異常を引き起こし、鳥の全般的な免疫力を破壊する。ことにキバタン、アカビタイジオウムとモモイロインコに蔓延しているが、現時点で14種のオウムでの感染が記録されている。全般的に見て、PBFD が野生の健康な鳥の集団に顕著な影響を与えることはありそうもないが、より小規模で密集した集団を深刻な危険にさらすかもしれない。 白色オウムとキバタンは住血胞子虫(ヘモプロテウス属)に感染することがわかっている。またスペインのグラナダ県アルムニェカルにある鳥類園では、糞便サンプルの検査からマラリア原虫を持っているキバタンが見つかっている。ボウシインコやコンゴウインコと同様に、オウムも総排泄孔乳頭腫(英語版)を頻繁に発症する。病原であるオウム乳頭腫ウイルス(英語版)はヨウムから分離されているが、この状態での悪性腫との関連はわかっていない。
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