拡張/埋め込み型言語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 23:57 UTC 版)
「スクリプト言語」の記事における「拡張/埋め込み型言語」の解説
アプリケーション専用のスクリプト言語の代替として、アプリケーションプログラムに埋め込める言語は、これまでいくつも設計されてきた。(C言語などを主に使う)アプリケーションプログラマが、そのアプリケーションを制御させるためにスクリプト言語用「フック」をプログラムに作りこむ。そのような言語はアプリケーション専用の拡張言語と同じ用途に使用されるが、別のアプリケーションとスクリプトについてのスキルを共有できるという利点がある。JavaScriptはウェブブラウザ内のスクリプト言語として生まれ、今もその用途が大半だが、ECMAScriptとして標準化されたことで、汎用の埋め込み用言語としても広まった。特にMozillaが実装したSpiderMonkeyは Yahoo! Widget Engine などいくつかの環境に埋め込まれている。ECMAScriptの実装(処理系)を埋め込んでいる他の例としては、アドビの製品であるAdobe Flash(ActionScript)やAdobe Acrobat(PDFファイルのスクリプティング用)がある。 Tclは拡張言語として生まれたが、Python、Perl、Ruby などと同じように汎用言語として使われることが多い。 複雑で用途が限定されたアプリケーションでは、通常のユーザインタフェースで提供可能な機能とは別に埋め込み型プログラミング言語を備え、ユーザーにさらなる制御手段を提供している。例えば、3DオーサリングツールMayaはMELというスクリプト言語を内蔵している。また、Blenderはその用途にPythonを採用している。 機能を頻繁に追加する場合や、色々試しては実行してみるような場合(例えば、ゲームエンジン)も、埋め込み型言語を利用している。開発中のプロトタイピングに威力を発揮し、プログラムの中核部を知らなくてもアプリケーションの機能をいじることができる。この用途のスクリプト言語としては、LuaやPythonが有名だが、他にもAngelScriptやSquirrelなどがある。
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