抗ウイルス薬としての作用機序と歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:24 UTC 版)
「ドコサノール」の記事における「抗ウイルス薬としての作用機序と歴史」の解説
ドコサノールはヒト宿主細胞とヘルペスウイルスのエンベロープとの融合を阻害し、それによってウイルス複製を防ぐと考えられている[要出典]。この機構は実証されたものではない。 この薬品は、FDAによる2000年7月に行なわれた臨床試験を経て、口唇ヘルペス用軟膏として認可された。あるプラセボ対照治験によれば、平均して17.5時間(95%信頼区間: 2から22時間)の病期短縮が見られた。別の治験では、感染したモルモット背部に対しては治癒効果が見られなかった。 n-ドコサノール軟膏を用いた2つの実験では、n-ドコサノール軟膏治療部位と対照治療部位の間、およびn-ドコサノール軟膏治療部位と未治療感染部位との間に統計的有意差のあるパラメータは全く見られなかった。 Avanir Pharmaceuticalsの市販するAbrevaはアメリカ合衆国およびカナダにおいて市販される抗ウイルス薬として初の例である(唯一の例ではない)。ヨーロッパでは、 "Erazaban" の名で市販されている。イギリスでは "Blistex Cold Sore Cream" の名で知られる。2007年3月、Avanirおよびグラクソ・スミスクラインに対し、治療期間を半減するとの主張がミスリーディングだとしてアメリカ合衆国全土にわたる集団訴訟がカリフォルニア裁判所に提起され、和解が成立して「治療期間を半減する」という文言は製品宣伝に何年も使われていない。
※この「抗ウイルス薬としての作用機序と歴史」の解説は、「ドコサノール」の解説の一部です。
「抗ウイルス薬としての作用機序と歴史」を含む「ドコサノール」の記事については、「ドコサノール」の概要を参照ください。
- 抗ウイルス薬としての作用機序と歴史のページへのリンク