抗ウイルス薬の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 02:46 UTC 版)
「エリタデニン」の記事における「抗ウイルス薬の可能性」の解説
ラブドウイルス科のノビラブドウイルス属の一部は伝染性造血器壊死症ウイルス(infectious hematopoietic necrosis virus;IHNV)と呼ばれ、サケ科魚類の感染症である伝染性造血器壊死症を引き起こすことが知られている。ヌクレオシド系抗生物質としてグアニン-7-N-オキシドと組み合わせ投与された時、エリタデニン、コルジセピン、ツベルシジンおよびネプラノシンAのヌクレオシド類縁体で抗ウイルス反応の相乗効果が観察された。このうち、エリタデニンとネプラノシンAはSAHHの阻害剤であり、結果としてIHNVのRNAメチル化を阻害する。この効果は、DHPAなどの他の合成ヌクレオシド類似物でも見られる。一方、コルジセピンやツベルシジンはオリゴヌクレオチドに取り込まれることが知られており、ATP類似物としてふるまい、mRNA合成を阻害する。グアニン-7-N-オキシドと核酸メチル化阻害剤としてのエリタデニンの共存が、抗IHNV反応の相乗効果を起こすと考えられる。
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