手術適応となる病的肥満の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/13 02:33 UTC 版)
「胃バイパス手術」の記事における「手術適応となる病的肥満の定義」の解説
欧米での手術適応は 肥満度の指標であるBMI(=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が 35(kg/㎡)以上で、肥満に起因する合併疾患を持つ者 BMIが40以上 のいずれかとされているが、アジア人は内臓脂肪蓄積型肥満が多く、欧米人よりも低いBMIでも糖尿病などの合併疾患が起きやすいため、各病院で定義は異なる。ただし保険診療による「腹腔鏡下スリーブ状胃切除」はBMIが35以上であることが条件となる。 以下の3つの条件に当てはまる者がバルーン手術の適応(東京大学医学部附属病院) 治療が必要なほど十分に「高度」の肥満状態(BMIが35以上)である。 肥満に伴う健康障害(糖尿病、高血圧、高コレステロール、肝機能障害、睡眠時無呼吸、腰痛、膝関節痛など)がある。 東大病院で1~2週間、内科に入院して食事療法を実践し、3kg以上減量できること。さらに退院後、半年間は内科的治療を外来通院で続け、その間、痩せた体重を維持できること。 BMIが30以上で、肥満に起因する合併疾患が有り、内科的治療の効果が無い者(四谷メディカルキューブ) 日本肥満症治療学会 ガイドライン準拠(東邦大学医療センター佐倉病院)年齢が18歳から65歳までの原発性(一次性)肥満であり、内科的治療を受けるも十分な効果が得られず、次のいずれかの条件を満たす者。 減量が主目的の手術(Bariatric Surgery)適応は、BMIが35以上であること。 併存疾患(糖尿病、高血圧、脂質異常症、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群など)治療が主目的の手術(Metabolic Surgery)適応は、BMIが32以上であること。 内科的治療に無効の高度の肥満(BMIが35以上)で、特に肥満に伴う健康障害(糖尿病、高血圧、高脂血症など)の治療として行う(大分大学)適応年齢は20~60歳くらいまで(動脈硬化の進行を考慮) BMIが30以上35未満でコントロール不良の糖尿病などがある場合は、臨床研究としてスリーブ状胃切除術の適応。 6ヶ月以上の内科的治療を行ったにも関わらず次のいずれかの条件を満たす者(大阪大学) BMIが35以上で,肥満に関係する病気を合併している BMIが40以上 一般的に手術を受けたほうが良いと考えられるのは、次のいずれかの状態の者(九州大学) 食事と運動で体重を減らすための努力は成功していない。 BMIが35以上の極度の肥満である。 2型糖尿病、高血圧や重度の睡眠時無呼吸症候群などの体重に関連した健康問題を持っている。
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