戦闘安全距離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 01:02 UTC 版)
上記のような防御により、後に敵対した各国の戦艦主砲弾に対しての対応能力は下記のように算定されている(下記に「安全」と書いたのは計算上の目安であり、その限界距離なら確実に安全であることを保証するものではない)[要出典]。 ダンケルク級(フランス海軍、52口径33cm砲) 舷側:27,000m以遠で安全、水平:は28,000m以内で安全 リシュリュー級(フランス海軍、45口径38cm砲) 主砲塔:26,000m以内で安全、水平:は30,000m前後以内で安全 キング・ジョージ5世級(イギリス海軍、45口径35.6cm砲) 舷側:15,000m以遠で安全、水平:25,000m以内で安全 ネルソン級(イギリス海軍、45口径40.6cm砲) 舷側:18,000m以遠で安全、水平:26,000m以内で安全 否定的見解によれば、第一次大戦の際にドイツ巡洋戦艦が持っていた主敵より大幅に強力な防御力は期待できない旨が述べられ、連合国の新戦艦と戦うには防御力に不安がある旨評価されている。第一次世界大戦時から受け継いできた高いダメージコントロール能力によってある程度はカバーされてはいるが、それはあくまで「壊れること」を前提として防御不十分を人的フォローで補なわければならない。 なお、ビスマルクの撃沈において舷側装甲を何度も抜かれても撃沈には至らなかったのは、海戦が接近戦となったために零距離射撃に近い状態となって命中弾が水線上の舷側装甲に集中したため、水線下の被害が全くなかったことも影響している。大塚は、本級の防御力が神話化された旨を述べ、イギリス海軍の判断ミスと、海戦後の宣伝活動から生まれたものという見方を示した。
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