情報源の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 15:11 UTC 版)
多くの情報源は、それが吟味される文脈に応じて一次資料にも二次資料にもなり得る。さらに両者の区別は主観的で文脈依存であるゆえ、厳密な定義を定めるのは難しい。ある本の書評は、本の要約よりも評者の意見が多く含まれるという場合、一次資料になる。 歴史学的な著述において過去の文献から新しい歴史学的結論を導くという場合、その結論の根拠となるのは一次資料である。ある情報源が一次資料にも二次資料にもなり得る例として、死亡記事や、ある雑誌で特定の期間に特定の主題に関する記事が何回掲載されたかの調査といったものが挙げられる。 ある資料が特定の文脈で一次資料・二次資料のどちらとみなされるかは、その分野における現時点での知見の多寡により変わり得る。例えば、ある文献が過去の未発見の書簡の内容に触れているならば、それは大元の情報源に最も近しい既知の資料であるため一次資料とみなし得るだろうが、後にその書簡が発見されたならば二次資料とみなされるだろう。 いくつかの例では、あるテクストを「一次資料」とみなす理由として、大元の実物の複製が存在しないとか、引用した情報に関して最古の現存する情報源である、といった現実問題が挙げられることがある。
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