微粉炭燃焼装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/28 03:39 UTC 版)
「台湾総督府鉄道600形蒸気機関車」の記事における「微粉炭燃焼装置」の解説
微粉炭燃焼装置は、蒸気タービンによってファンとスクリューを回し、粉粒状とした石炭を火室内に吹き付ける装置で、本形式の特徴となる装置である。613には製造当初から装備され、その後4両(609 - 612)に追加装備された。台湾総督府鉄道では、将来性ありとして改良に取り組み、一時は「乗るなれば、高雄あたりのB6よりも、台北機関庫の微粉炭機よ。ショベル持たずに、ねえ缶を焚く。シートに居ながら缶を焚く」と俗謡に歌われるなど、最新形として持て囃された時期もあったが、微粉炭は湿気を含みやすく動作不良が相次いだ上、不純物を嫌い、取り扱いがデリケートであった。さらに微粉炭への引火による爆発事故が相次いで火災や死者が続発するに及び、1927年(昭和2年)、ついに実用化は断念され、609 - 612は直ちに手焚きに戻された。残った613も、長期の使用休止を経て1934年(昭和9年)に手焚きに改造され、微粉炭燃焼装置は終焉を迎えた。
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