後続波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:13 UTC 版)
P波およびS波は、地球内部の各不連続面や海底、地表で反射や屈折するものがある。これらは後続波と総称される。代表的な後続波としては以下のものが挙げられる。 上方へ伝播したP波が、1度地表で反射したpP波、2度地表で反射したpPP波 下方へ伝播したP波が、1度地表で反射したPP波、2度地表で反射したPPP波 P波が外核内を伝播したPKP波、これが内核まで伝播したときのPKIKP波 P波が外核内を伝播し、1度外核-マントル境界で反射したPKKP波 下方へ伝播したS波が、1度地表で反射したSS波 命名には以下の規則がある。 p, s:震源から上方へ伝播するP波およびS波(ただし地表で反射した場合のみ。直達波はPおよびSとする) P, S:同下方へ伝播するP波およびS波 K:外核内を伝播するP波 I:内核内を伝播するP波 J:内核内を伝播するS波 c:マントル-外核境界での反射(外核を伝播しない場合) i:外核-内核境界での反射(内核を伝播しない場合) P'P', S'S':震源から遠い位置(角距離120度以上)の地表で反射して、より震源に近い位置に戻ってくるP波およびS波 より局地的には、地殻内の構造による反射波・屈折波が観測される。また、地殻内での不均質性に起因する散乱波はコーダ波と呼ばれる。またマントル内の不連続面における反射波が観測されることがあり、不連続面の深度(d)を用いて、P'dP'やPdPのように表記する。深度660キロメートルの不連続面からの反射波 P'660P'はかなり明瞭に認められ、P'410P'やP'520P'が観測されることもある。
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