役畜としてのゾウ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 08:19 UTC 版)
ゾウは使役動物としてかつて現地の人たちには移動手段として使われ、重いものを運ぶのにも利用された。戦象として軍事用に使われたこともある。こうした役畜としての使用はおもにアジアゾウに限られ、アフリカゾウも使われた(#古代ローマとゾウを参照)記録はあるものの、あまり役畜としての利用はせず、飼育もあまりされてこなかった。また、ゾウに芸をさせることもあり、サーカスではゾウに逆立ちさせたり台に上らせたりといった芸をさせる。タイではゾウにサッカーをさせる行事がある。また、かつてインドでは象に罪人の頭を踏みつぶさせる処刑があった。 なお、オスがマストになると、数週間から数ヶ月に渡って命令を聞かなくなる(時として飼い主を殺そうとする)ため、マスト期の短縮は死活問題である。アジアのゾウ使いたちは、ゾウが衰弱するとマストが終わることを知っており、該当の個体を動けないよう拘束してエサを減らすことで、マスト期間をわずか数日に短縮する。こういった措置は極めて効果的であるものの、虐待とも考えられており、先進国の動物園などでは採用されない。
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