彦一ばなし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/05 03:12 UTC 版)
彦一にまつわる民話を「彦一ばなし」とよび、八代を中心とした熊本県では今も語り継がれている。児童文学などにも盛んに採り上げられることも多いため、一休、吉四六と並び特に知られるとんち者でもある。 この彦一ばなしは町人や殿様などのほか、狐、河童、天狗などが登場し、フィクション的な要素を持つ特徴がある。また、とんちを使って阿漕な商売をしたり、権力者を懲らしめたりするケースはあまり見られず、時には失敗して赤っ恥を掻いたり(後述の天狗の隠れ蓑を参照)、民衆に笑いを振りまいたりと、決して英雄ではない彼の姿が描かれており、それが広く愛されている人物像を作り出している。 また、彦一話には吉四六とのとんち比べというものがあり、地元の彦一が勝つ話がある。これこそ郷土愛がにじみ出ているものであり、また隣国の豊後国に対する対抗意識の表れでもある(一方、吉四六話にも同様の話があり、こちらでは吉四六の勝ちとなっているのも興味深い)。
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