形容詞・形容動詞・副詞・連体詞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 01:07 UTC 版)
「北九州弁」の記事における「形容詞・形容動詞・副詞・連体詞」の解説
豊日方言の特徴でもあるが、形容詞の終止形の活用語尾が「よか」「うまか」のように「か」となる(カ語尾)ことはない。形容詞のカ活用も、隣接する九州の諸方言に比して多くない。例えば「外は寒いねぇ」は「外は寒かねぇ」とはならない。 「ええ」… 「良い」という意味。西日本中心に使われる。 「おおいい」「おいい」… 多い。 「きない」「きいない」{形・ク} … 黄色い。鶏卵の黄身は「きなみ」と呼ぶ。 「濃ゆい」「濃いい」{形・ク} … 濃い。 「しゃあしい」「じゃかあしい」「せからしい」{形・シク} …うるさい、騒がしい。めんどくさい。 「辛 (から) い」{形・ク} … 標準語と同じ意味にも使われるが、「辛い」単独で「しょっぱい」「塩辛い」の意味を表す語として使われる。(博多弁なども同様) 「きつい」{形・ク}… 標準語と同じ意味(「きびしい」「つらい」「窮屈だ」)にも使われるが、「くたびれた」という意味で使われる。「きちい」とも言う。 「ぎょうさん」{副}… たくさん。 「すいい」… 酸っぱい。 「つまらん」「ちゃーらん」{形・特殊} … 「駄目だ」。不許可を表す。例えば「食べたら駄目だ」は「食うたらちゃーらん」となる。また「駄目になる」は「つまらんくなる」となる。 「ぬく(温)い」{形・ク} … 暖かい。 「いっちゃん」{副} … 最も、一番に。西日本の広い範囲で使われる。 「いっちょん」「いっちょも」{副} … 少しも(否定文)。「いっちょん好かん」で「これっぽっちも好きじゃない」という意味になる。 「さっちが」「しゃっちが」{副} … いちいち、わざわざ、しつこく。 「ちぃと」{副}… ちょっと、少し。 「ちかっぱ(い)」{副} … 1.力一杯、思い切り。2.とても。 「なし」「なして」{副} … なぜ、どうして。 「何ちかんち」{副} … つべこべ(言う)。 「そうとう(相当)」「ほうとう」「ばり」 {副} … とても。「そーとー」「そーと」と発音されることが多い。「相当」に当たる語であるが、北九州弁では、様々な会話において多用される傾向にある。 「でたん」{副}… とても。(八幡西区など一部の地域で使用される) 「いたらん」{連体} … 余計な。多くは「いたらんこと (するな / せんでいい)」などの形で使用される。 「ごっつ」… 1.ある人と能力などが互角である人。また、ある人と別の人とが能力などについて互角である状態。2.ある物と価値などが同等である物。また、ある物と別の物とが価値などについて同等である状態。「100m走のタイム、お前と大体ごっつやのう」。
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