引き伸ばしレンズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 09:39 UTC 版)
引き伸ばしレンズはフィルムの像を拡大・投影するために用いられる。 カメラレンズの互換性が低いのとは異なり、ほとんどの引き伸ばしレンズはマウントにライカスクリューマウントを使っているため、さまざまなレンズメーカーのレンズを使うことが可能である。ブランドとしてはローデンシュトックのロダゴンやロゴナー、シュナイダー・クロイツナッハのコンポノンやコンポナー、ライカのフォコター、コダックのエンラージング・エクター、富士フイルムのフジノンEXやフジノンESやフジナーE、ニコンのELニッコール、ミノルタのCEロッコールやEロッコール等が知られる。ただしカラー化、さらにはデジタル化に伴い引き伸ばし市場は縮小しており、上に挙げた中でも撤退したメーカーが多い。 大きいプリントを作る際にはヘッドの位置を上げなければならず小さいプリントを作る際にはヘッドの位置を下げなければならない。あまりにヘッドの位置が高いとピント合わせが大変であり、あまりにヘッドの位置が低いとイーゼルの開閉や覆い焼き等に支障が出るので、作るプリントの大きさとネガの大きさに合った焦点距離のレンズを選択する必要がある。使用する引き伸ばしレンズの焦点距離は撮影時に標準レンズと呼ばれる焦点距離を基本とし、大きいプリントを作る際には短め、小さなプリントを作る際には長めの焦点距離のレンズを選ぶ。具体的には 24×36mm(ライカ)判 40mm-63mm 6×4.5cm判 75mm-80mm 6×6cm判 75mm-80mm 6×7cm判 80mm-90mm 6×9cm判 90mm-105mm 4×5in判 130mm-150mm が目安である。
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