弁の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 22:49 UTC 版)
圧力鍋は一般に2種類の弁を備えている。 調圧弁 通常、圧力鍋には小さな穴が開いたパイプなどが付いていて、その上におもりが載せられた構造の調圧弁を持つものが多い。鍋の圧力が高くなると蒸気がおもりを押し上げて、蒸気を逃がす仕組みになっている。これにより、おもりの重さと蒸気圧のバランスによって圧力が一定に保たれる。食材や調理法に応じて複数の内圧を選択できるように、異なる重さの複数のおもりが用意されている圧力鍋も多い。 2014年現在では調圧をバネの力で行うスプリング式の製品が売れ筋となっている。おもり式に比べ噴出音が静か、ワンタッチで加圧度を調節できるなどのメリットがあるが、弁の構造が複雑になるため詰まった場合のメンテナンス性で劣り、価格も高くなる。 安全弁 主に蓋に取り付けられている安全弁は、内部の圧力が安全な領域を超過した時に蒸気を逃がし鍋の爆発破裂事故を防ぐものである。鍋の内圧は調圧弁が調整するが、その働きが悪く内圧が危険な領域に近づいた場合に作動する。その役割から、作動圧力は調圧弁より高い。多くの場合、蒸気の圧力によりおもりの付いたストッパーを押し上げ、圧力を逃がす。その他に、しばしば低融点合金の栓で穴を固くふさいだ予備の圧力開放機構(可溶栓)が付属している。内部の温度(ひいては圧力)が高くなり過ぎると、その金属の栓が溶けて圧力を開放する仕組みになっている。
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