座談会「コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで」
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「近代文学 (雑誌)」の記事における「座談会「コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで」」の解説
GHQが公職追放令を発布して間もない1946年(昭和21年)1月12日、雑誌「近代文学」の座談会「コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで」で小林は、出席者の本多秋五による小林の戦時中の姿勢への言及を受けて以下のような発言を行った。 僕は政治的には無智な一国民として事変に処した。黙って処した。それについて今は何の後悔もしていない。大事変が終った時には、必ず若しかくかくだったら事変は起らなかったろう、事変はこんな風にはならなかったろうという議論が起る。必然というものに対する人間の復讐だ。はかない復讐だ。この大戦争は一部の人達の無智と野心とから起ったか、それさえなければ、起こらなかったか。どうも僕にはそんなお目出度い歴史観は持てないよ。僕は歴史の必然性というものをもっと恐しいものと考えている。 僕は無智だから反省なぞしない。利巧な奴はたんと反省してみるがいいじゃないか。
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