座標を用いた定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:36 UTC 版)
「漸近的に平坦な時空」の記事における「座標を用いた定義」の解説
最も単純(かつ歴史的に最初の)漸近的平坦性の定義は、ある意味で原点から十分遠い領域でミンコフスキー時空上のデカルト座標のように振る舞う座標 t , x , y , z {\displaystyle t,x,y,z} により表わされる座標チャートを持つ時空を漸近的に平坦な時空と定義するものである。ここでいうある意味でとは、計量が(物理的に観測できない)ミンコフスキー背景計量と摂動テンソルとの和として g a b = η a b + h a b {\displaystyle g_{ab}=\eta _{ab}+h_{ab}} のように書け、 r 2 = x 2 + y 2 + z 2 {\displaystyle r^{2}=x^{2}+y^{2}+z^{2}} とおいた上で次が満たされることをいう。 lim r → ∞ h a b = O ( 1 / r ) {\displaystyle \lim _{r\rightarrow \infty }h_{ab}=O(1/r)} lim r → ∞ h a b , p = O ( 1 / r 2 ) {\displaystyle \lim _{r\rightarrow \infty }h_{ab,p}=O(1/r^{2})} lim r → ∞ h a b , p q = O ( 1 / r 3 ) {\displaystyle \lim _{r\rightarrow \infty }h_{ab,pq}=O(1/r^{3})} 摂動テンソルの偏微分がこんなに急速にゼロに収束することを要求する理由の一つとして、(計量重力理論において粗視化した表記が意味を持つ程度において)重力場のエネルギー密度が O ( 1 / r 4 ) {\displaystyle O(1/r^{4})} で零に収束し、それは物理的に感じられるからである(古典電磁気学では点電荷の電磁場のエネルギー密度は O ( 1 / r 4 ) {\displaystyle O(1/r^{4})} でゼロに収束する。
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