常温溶融塩系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 16:06 UTC 版)
イオン液体とも言う。1-(1-butyl)-pyridinium chloride (BPC) や1-ethyl-3-methylimidazolium chloride (C2mim)の様な有機塩化物とAlCl3の分子性の塩を混合すると室温、常圧で液体となる。この有機塩化物の有機陽イオン部分は様々な分子構造を持った物を合成可能である。これにより使用目的に応じた物性を持つイオン液体を作成可能である。陰陽イオンのサイズを大きくしてクーロン相互作用を低減する(エンタルピー効果)や分子の対称性を低くして陰陽イオンのパッキングを低減させて溶融塩の融点を低減する(エントロピー効果)などが行われている。 この系の例として1914年にワルデンより報告されたエチルアンモニウム硝酸塩や臭化エチルピリジニウム-AlCl3等がある。 前記3系はイオン種の違いによる分類だが、この系は溶融温度による分類であり、他の系との区分はあいまいである。
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