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山本光伸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 02:01 UTC 版)

山本 光伸(やまもと みつのぶ、1941年(昭和16年)12月[1][2] - )は、日本の翻訳家北海道当別町在住。別筆名に三木学。

インターカレッジ札幌顧問、(株)柏艪舎代表取締役、文芸翻訳検定協会代表理事[1]。筆名・三木学[3]

略歴

東京都武蔵野市出身[1]。父親は海軍軍人だった[2]。中学1年のときから剣道を始める[2]

国際基督教大学教養学部歴史学科卒業[1]。大学には剣道部がなかったため、空手部に所属した[2]河出書房に入社するが、半年後会社が倒産、以後文芸翻訳の道に入る[1]。『ゴッドファーザー』、『トップガン』のノベライズをはじめハードボイルド小説の翻訳が多い。30代からの20年間ほどは鎌倉市で剣道道場を経営して生計を立てた。

三島由紀夫の「楯の会」への入会を9歳年下の従弟で当時神奈川大学生だったT(田村司)に勧め[4][5]、楯の会一周年記念パレードに招待されて参加し、会員たちとも親交を持っていた[5]三島事件の直後には会員数名と一緒に警察で事情聴取された[6]

趣味のツーリングで訪れた北海道に憧れを抱き、53歳のときに移住。1996年札幌市にて本格的な文芸翻訳者養成校インターカレッジ札幌を設立[1]。 2001年には同じく札幌市に総合出版社の株式会社柏艪舎を設立[1]

著書

  • 『太宰ノオト』(三木学名義、柏艪舎) 2009年6月
  • 『誤訳も芸のうち』(柏艪舎) 2013年2月
  • R・チャンドラーの「長いお別れ」をいかに楽しむか』(柏艪舎) 2013年12月
  • 『私の中の三島由紀夫』(柏艪舎) 2017年3月

主な翻訳

  • 『ラグナ・ヒート』(Laguna Heat、T・J・パーカー、サンケイ出版) 1986年11月、のち文庫(扶桑社ミステリー)
  • 『マネー・パニック '89 - 近未来経済情報小説』(The Panic of '89、ポール・アードマン、サンケイ出版) 1987年6月
  • 『英国人の娘』(The Englishman's Daughter、ピーター・エヴァンス、文春文庫) 1987年8月
  • 『カジノ、砂漠の巨大ビジネス』(The Palace、ポール・アードマン、新潮社) 1988年11月
  • 『シップキラー』上・下(The Shipkiller、ジャスティン・スコット、角川書店) 1989年1月
  • 『闇の豹』(The Leopard Hunts in Darkness、ウィルバー・スミス早川書房) 1989年12月
  • 『不滅の愛』上・下(The Great and Secret Show、クライヴ・バーカー、角川書店) 1995年4月
  • 『狂信者』上・下(The Scorpio Illusion、ロバート・ラドラム、新潮社) 1995年6月
  • 『狂気の果て』(Body of Truth、デイヴィッド・L・リンジー、新潮社) 1995年8月
  • 『米中戦争』(Dragon Strike、H・ホークスリー、S・ホルバートン、二見書房、二見文庫ザ・ミステリ・コレクション) 1998年6月
  • 『アンダーボス - 血の告白 マフィア「沈黙の掟」に背いた男』(Underboss: Sammy the Bull Gravano's Story of Life in the Mafia、ピーター・マース、光文社) 1998年10月
  • 『バイオハザード』(Biohazard、ケン・アリベック、二見書房) 1999年6月
  • 『墜落!の瞬間 ボイスレコーダーが語る真実』(The Black Box、マルコム・マクファーソン、青山出版社) 1999年6月
  • 『メアリー最期の八日間』(Mary, Mary、ジュリー・パーソンズ、扶桑社ミステリーズ) 1999年1月
  • 『デューティ』(Duty: A Father, His Son, And The Man Who Won The War、ボブ・グリーン、光文社) 2001年7月
  • 『エンデュアンランス号漂流』(Endurance: Shackleton's Incredible Voyage、アルフレッド・ランシング、新潮社) 2001年7月
  • 『単独密偵』上・下(The Prometheus Deception、ロバート・ラドラム、新潮社) 2001年8月
  • 『青い地図 キャプテン・クックを追いかけて』上・下(Blue Latitudes、トニー・ホルヴィッツ、バジリコ) 2003年12月
  • 『子猫探偵ニックとノラ』(The Cat has Nine Mysterious Tales、ジャン・グレープ、光文社、『ジャーロ』傑作短編アンソロジー) 2004年12月
  • 『メービウスの環』上・下(The Janson Directive、ロバート・ラドラム、新潮社) 2005年1月
  • 『「塩」の世界史』(Salt: a World History、マーク・カーランスキー、扶桑社) 2005年12月
  • 『イングリッシュ・アサシン』(The English Assassin、ダニエル・シルヴァ論創社) 2006年1月
  • 『叛逆のとき』(Treason's Time、フランク・マカダムス、柏艪舎) 2007年6月
  • 『「聖なる力」に満ちあふれた人生』(ディーパック・チョプラ、大和出版) 2009年3月

脚注

  1. ^ a b c d e f g 日外アソシエーツ現代人物情報
  2. ^ a b c d 「1」(山本 2017, pp. 8–13)
  3. ^ 読売人物データベース
  4. ^ 「監修者あとがき」(火群 2005, pp. 210–215)
  5. ^ a b 「2」(山本 2017, pp. 13–21)
  6. ^ 「3」(山本 2017, pp. 21–25)

参考文献

  • 鈴木亜繪美; 田村司(監修)『火群のゆくへ――元楯の会会員たちの心の軌跡』柏艪舎、2005年11月。ISBN 978-4-434-07066-2 
  • 山本光伸『私の中の三島由紀夫』柏艪舎、2017年3月。 ISBN 978-4-434-23098-1 



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