属人区への所属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 01:22 UTC 版)
属人区には、信徒も司祭も同じく所属する。教会において、すべての信者は、キリスト者として同じ尊厳と使命を有する。と同時に、司祭職は本質的な相違を与えるものである。この相違が存することによって、教会の使命において司祭と信徒は有機的に協力し合うことができるのである。属人区においても、信徒も司祭も同じ尊厳と使命を有すると同時に、有機的に協力するのである。 教皇ヨハネ・パウロ2世は、オプス・デイ属人区について演説を行った際に、次のように述べた: まず、強調しておきたいことがあります。それは、第2バチカン公会議が属人区という形態を想定するに当たって既に考えていたように、オプス・デイ信徒の「地方教会」および「属人区」への所属という事実によって、「地方教会」全体が担う福音宣教という責務に、属人区固有の使命は深く結ばれるという点です(教皇ヨハネ・パウロ2世、2001年3月17日の演説)。 もし、属人区には司祭しか所属できないと考えてしまうと、オプス・デイの真の姿を理解しておらず、また、属人区という新しい形体を正しく理解しているとも言えないであろう。司祭だけが所属する会、つまり司祭の会は、教会の中で非常に重要なものだが、それは属人区とは異なるものである。 一方、オプス・デイには、司祭の会である「聖十字架司祭会」も存在する。これはオプス・デイ属人区と切り離すことのできないものである。聖十字架司祭会は、これに入会する司祭の霊的生活を導くものであり、彼らの司牧活動に介入したり、それを変えたりするものではない。この会には、属人区の司祭と、オプス・デイへの召命を受けた教区司祭が入会する。この会に入会した教区司祭は、独立した団体を構成するのではなく、司祭職を通して自らを聖化し、それぞれが入籍している教区での仕事をより豊かにし教会に仕えるのである。心から教区司教に従い、他の教区司祭と兄弟としての一致を強めるのである。 なお、属人区の信者はそれぞれの教区で生活しているため、その教区にも所属しながら、教区司教に絶えずつながれていることになる。
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