小児と包茎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 03:08 UTC 版)
「 包茎#包皮翻転指導」も参照 幼児期に陰茎が真性包茎状態であることは非常にありふれており、成長に従って亀頭の露出が可能になる場合が多く、具体的には今村らの報告 (1997, 日本)によれば乳児で88.5%であった包茎が、3歳時には35.0%にまで低下。Chaoの報告 (2009, 中国)では12か月時点で99.7%であった包茎が、11 - 18歳では6.81%に減少している。従って、早急な治療が行われることはない。ただし、排尿困難や炎症などの症状が見られた場合や、嵌頓包茎が戻らなくなってしまった場合などには、手術による根治が必要である。なお、北米では1999年に至っても60%程度の男児が新生児期に包茎手術的行為の対象とされているが、米国小児学会もこれについては推奨していない。 また、局所ステロイド剤塗布療法が包皮を薄くし包皮の反転に寄与することが明らかになりつつあり、五十嵐 (2011)で紹介されている各種報告では、低くとも65%、高いものでは95%の有効率が示されている。さらに、手術には合併症はつきものである上に、陰茎に異常のある患者についてあまりに早く余剰の包皮を切除してしまうと、のちに包皮を利用した整復等が行いにくくなってしまうため、特に乳幼児についてはその他の異常についても十分な鑑別の上で手術の是非を判断することが望ましい。
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