家庭用ネオジオ:AES
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 01:36 UTC 版)
モデル名 NEO-0。1992年度にグッドデザイン賞を受賞した。 業務用のMVSがリリースされた一方、MVSと同時開発していた家庭用ネオジオもリリースされることになった。通称「Advanced Entertainment System」(略称:AES)で、これは後述のネオジオCDも同様である。発売当時、「ゲームセンター向けハードウェアと同じ品質で、且つゲームセンターでヒットしていたゲームがほぼそのまま家庭で遊べる」という特徴により、特に金銭に糸目をつけない熱心なゲームファンに支持された。しかし、その特徴のために、非常に高価だったため、「レンタルゲーム機」として当時急速に日本全国に普及していたレンタルビデオ店で貸し出す事業を行った。このレンタル事業は後に一般販売と平行して行われるようになり、ネオジオCDが発売された1994年まで続いた。 なお、パソコンゲーム業界では1980年代前半よりレンタルを「違法コピーの温床」と否定的に捉える風潮が強かった。家庭用ゲーム業界もそれをほぼそのまま踏襲していたことから日本ではアメリカ合衆国と異なりゲームレンタルは「潜り」の商売とみなされて来た経緯がある。そのため、ネオジオのソフトを含めたレンタルは日本初のメーカー公認レンタルである。 レンタル事業で一定の成功を収め、更に消費者側から“購入できるネオジオを”との声もあった事から、家庭用ゲーム機販売事業へ参入、高級ゲーム機としての市場を開拓すべく1991年7月1日より一般販売が開始された。当時の他機種のハード本体の価格は定価1万円前半 - 2万円前半、ソフトが5千 - 1万円程度だったのに対し、ネオジオは本体が58,000円、ロムカセットソフトも3万円以上した。初期タイトルのロムカセットソフトの価格は、業務用ロムカセットソフトと同額だった。これは、当時の他機種の価格をも考えた上で、ネオジオのゲームを1本買うだけで他機種の本体が2台買える計算である。ソフトがこのような価格設定となった理由は、大容量のロムカセットを使用していた点と製造拠点の確保に由来する。 なお、当初は「MVS用ソフトウェアにわずかな変更を施したものが家庭用」と思われていたものの、後述する「MVSコンバーター」や「ユニバースバイオス」の登場により、実際は業務用も家庭用カセット版も中身は全く一緒で、最初から家庭用のプログラムも組み込まれていることが明らかになっている。
※この「家庭用ネオジオ:AES」の解説は、「ネオジオ」の解説の一部です。
「家庭用ネオジオ:AES」を含む「ネオジオ」の記事については、「ネオジオ」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書から家庭用ネオジオ:AESを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から家庭用ネオジオ:AESを検索
- 家庭用ネオジオ:AESのページへのリンク