定高貿易法とは? わかりやすく解説

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定高貿易法

読み方:サダメダカボウエキホウ(sadamedakabouekihou)

江戸時代長崎貿易制度


定高貿易法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:43 UTC 版)

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定高貿易法(さだめだかぼうえきほう)とは、江戸時代長崎貿易の統制のために定められた貿易規定。御定高制度定高貿易仕法とも。

前年までの貨物市法に代わり、貞享2年(1685年)、による貿易決済の年間取引額に一定の上限(「定高」)を設定し、清国船は年間銀6,000貫目・オランダ船は年間銀3,000貫目(金換算で50,000両)に限定して貿易を認めた。また、生糸取引は糸割符、その他の商品に関しては相対取引を原則とした。特に遷界令の解除後に出入りが急増した清国船については、船の積荷高・来航季節・出帆地・乗員数などを勘案して、1艘ごとの定高を定め、それ以上の積荷は本国に持ち帰らせた。また、元禄元年(1688年)には年間貿易許可船数を70隻に制限している。

のちに定高を超える積荷については、俵物諸色との物々交換による決済(代物替)を条件に交易を許し、続く海舶互市新例において代物替が原則とされた。

しかし、銅の減産に伴って、定高そのものの制限が行われるようになり、寛保2年(1742年)と寛政2年(1790年)に2度にわたって定高の半減令が出された。ただし、宝暦13年(1763年)以後、外国船が金銀をもって銅以外の俵物・諸色を交易する場合には外売(ほかうり)・別段売の名目で定高の枠外とされるなど、金銀銅の流出を伴わない貿易については許容されたため、長崎貿易全体の交易額は大きな減少を見せなかった。2度にわたる定高半減後の天保10年(1839年)当時の取引総額は、清国船は8艘6,900貫目、オランダ船は1艘970貫目であり、外売・別段売が長崎貿易の大きな部分を占めていたことが分かる。

安政5年(1858年)の安政条約の締結によって、廃止された。

参考文献


定高貿易法(1685年 - 1714年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 07:38 UTC 版)

長崎貿易」の記事における「定高貿易法(1685年 - 1714年)」の解説

しかし、中国商人薄利・多売をしてきたことで、金銀流出思ったよりも減らなかった。このため貞享2年1685年)、定高貿易法を制定し貿易額制限開始された。当初中国船は年間6000貫目オランダ船は年間3000貫目上限定められた。特に出入りの多い中国船については、船の積荷高・出帆地・乗員数など勘案して、1艘ごとの定高定めそれ以上積荷本国持ち帰らせた。のちに定高超える積荷については、俵物諸色との物々交換による決済代物替)を条件交易許した

※この「定高貿易法(1685年 - 1714年)」の解説は、「長崎貿易」の解説の一部です。
「定高貿易法(1685年 - 1714年)」を含む「長崎貿易」の記事については、「長崎貿易」の概要を参照ください。

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