定義と目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/25 05:48 UTC 版)
象徴種という言葉には幾つかの定義が提唱されている。その中でも「カリスマ的な人気がある種で、保護活動への関心を引き起こすシンボルとなる種」、「消費者に訴えかける1つ以上の特徴を持った種で、より広範な環境保護活動の商業的なキャンペーンに用いる種」といった、商業的な視点に基づいた定義がよく見られる。しかしこれらの定義では、その生物がもつ生態学的な重要性は考慮されておらず、研究分野によっては、指標種やキーストーン種などといった役割を兼ね持つ種を象徴種とするといった考え方もある。保全生態学的な見地からは、貴重な環境を保全する場合、その生態系を代表する指標種を選定するべきとされるが、その指標種は象徴種を兼ねていることが望ましいとされる。 象徴種を選定する目的は、先に挙げたような活動援助や資金集め、商業的な理由など様々である。もちろんそれら以外にも、政府が自国の自然遺産を象徴する種として選定する場合や、環境保護の概念を伝える教育的な意味合いで象徴種を用いるなど、象徴種には多様な意味合いがある。
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