宇宙への輸送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 06:24 UTC 版)
月基地には地球と月の間に、後には惑星間の様々な場所との間にも、人間や色々な種類の品物を輸送するための効率的な方法が必要となるだろう。月の一つの利点として比較的低重力であること(月から品物を打ち上げるのは地球からと比べてより簡単である)が挙げられる。月の大気が無いことは、利点にも欠点にもなる。月からの打ち上げは容易となるが、そのせいで抗力が無いため、空力ブレーキが不可能となり、着陸に余分な燃料を持ってくる必要が生じる。代替手段としては、たとえばレインジャー計画で試したように、衝撃を吸収する荷物で周囲を覆うものがある。もし、衝撃吸収材を、必要だが月には存在しない素材で作れば、吸収材も有用であるため効率が良くなる(レインジャーではバルサ材を使用) 。 月から惑星間の中継地点まで資源や製品を運ぶ一つの方法はマスドライバー(レールの上で磁力により加速し、打ち上げる)かもしれない。貨物は軌道上か地球 - 月のラグランジュ点に集められ、イオンエンジンや太陽帆、またはもっと別の方法を使った宇宙船により地球軌道やその他の目的地(地球近傍小惑星や、火星など他の惑星)に配送される。また、もし月の軌道エレベータが現実的だと証明されれば、それによって人間や原材料、製品をラグランジュ点L1やL2の軌道上のステーションに輸送できるだろう。またその他に、"空気銃"コンセプトとして提案された、熱したガスで資源を軌道上に打ち出すというものもある。
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