奉還後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 13:42 UTC 版)
地方知行が廃止され、一律に蔵米知行とすることが義務化された。各藩の財政や統計の報告が命じられ、知藩事の家禄は各藩の全体収入の10分の1と定められた。また全体収入の9%を陸海軍費とすることが定められ、その中から半分の4.5%を海軍費として政府に上納することが課された。加えて、戊辰戦争で悪化した藩財政を建て直すための禄制改革が政府から命じられ、高禄の上士層を中心に禄高が削減された。 知藩事と藩士の主従関係が形式上は否定され、政府が藩士を登用する際には藩に問い合わせることなく行うようになった。また、従来の家老に相当する参事は奏任官とされ、政府から下される官記により正式に任命されることとなった。 江戸時代は財政などの藩の内情の幕府への報告は求められず、藩内人事や俸禄も原則としては藩の専権事項であったが、版籍奉還により中央集権化が進むこととなった。
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