天文学と宇宙物理学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/17 22:08 UTC 版)
天文学、特に宇宙物理学においては、重力異常とはある宇宙の領域の重力の観測値と理論値(質量の空間密度の予測値から計算される)との差を指す。重力異常の存在は、その宇宙の領域の実際の質量の空間密度分布が予測値と異なっていることを意味する。 このような重力異常はいくつか発見されており、例えばわれわれ自身の銀河系の観測された回転運動の特性は、目に見える(光学的に観測できる)物質が作る重力だけでは説明がつかず、その10倍程度の目に見えないなにがしかに由来する質量に相当するものが必要なはずであることから、仮説上の存在として「ダークマター」という名称で研究されている。また、銀河間空間の重力の値は銀河の特有速度(peculiar velocity)の観測値から計算されるが、これからうみへび座とケンタウルス座の方向、銀河系から1.5億光年から2.5億光年の距離にグレート・アトラクターと呼ばれる重力異常が見つかっている。
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