天文学での業績
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「ウマル・ハイヤーム」の記事における「天文学での業績」の解説
ウマル・ハイヤームは天文学者としても著名であった。1073年にセルジューク朝のスルタンであったマリク・シャーは、当時の様々な優れた科学者たちと共に、天文台を建造して研究するためハイヤームを招聘した。その結果、ウマルは非常な精度で一年の長さを計測し、365.24219858156 日という数字を出したが、この値は小数点六位まで正しかった。ウマル・ハイヤームが計算したこの暦法は、5000年ごとに僅か1日の誤差しかないものであり、これに対し、今日使用されているグレゴリウス暦は、3330年ごとに1日の誤差を持つ暦法である。 ハイヤームはまた、当時のペルシア暦をどのように改正するかの計算を行った。1079年3月15日に、マリク・シャーはハイヤームが改正した暦法を施行させた。暦法の改正は、欧州においては、ソシゲネスの修正に基づきユリウス・カイサルが紀元前46年に暦法を改正しており(ユリウス暦)、更にローマ教皇グレゴリウス13世が、アロイシウス・リリウスの修正暦に基づき、1552年2月に改正した暦(グレゴリウス暦)と並ぶ業績であった(グレゴリウス暦は、しかし、グレート・ブリテンにおいては、1751年に至るまでユリウス暦から切り替えられることなく、またロシアにおいては、1918年に至るまで切り替えが行われなかった)。 ウマル・ハイヤームは、ペルシア人やイスラム世界にあって、天文観測の業績で有名であった。彼は天空の星野図を作成したが、今日それは失われている。
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