天文台とプラネタリウム
天文台にふさわしい場所と天文台での仕事
天文台の仕事には、人工衛星の観測や新しい天体を探す調査、緯度測定などがありますが、星空を観察するばかりではありません。正しい時刻の決定や、カレンダーなどの暦(こよみ)をきちんとするなどの仕事もあります。このように、天文台では私たちの生活にも関係のある重要な仕事もおこなっています。天文台は、見晴らしのいい広い場所にあるのがふつうですが、これは気象の変化が少ない場所が天体観測に適しているからだといえます。そのため、人里はなれた山の頂上に建てられることが多いのです。
世界のさまざまな天文台と日本の天文台のようす
世界中のあらゆる場所に天文台はありますが、508cmの反射望遠鏡がそなえられたアメリカのヘール天文台や、太陽望遠鏡のあるキットピーク天文台、オーストラリアのストロムロ天文台などが有名です。日本には105cmのシュミットカメラがある木曽観測所や、長野県野辺山の電波天文台、乗鞍岳のコロナ観測所などがあります。また、岡山県竹林寺山には、東洋一をほこる188cmの反射望遠鏡があります。
直径45mの電波望遠鏡(野辺山宇宙電波観測所)
全天の星のありかたを映しだすプラネタリウムのしくみ
プラネタリウムは、1923年にドイツで発明されたものですが、現在では全世界にふきゅうし、星空の勉強をするのに役にたっています。プラネタリウムは大きな丸い玉の中に全天を分けたフイルムをおさめ、館内の丸天井のスクリーンに映しだすしくみになっています。これにより、1年間の星の動き、1日の動き、太陽や月の満ち欠け、ふだん見ることのできない南天の星空などを、数時間で見ることができるのです。
つくばエキスポセンターにあるプラネタリウム(左の建物)
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