天敵・防御行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:53 UTC 版)
自然下における成虫の天敵はブラックバス(オオクチバス)・アメリカザリガニ・ウシガエル・コイなど侵略的外来種のほか、在来種でもサギ・ツル・カラスなど鳥類・ナマズがいる。幼虫はイモリ・水生昆虫類などに捕食されるほか、3齢幼虫では成虫時の天敵に加えてタガメ・タイコウチがいるが、タガメ・タイコウチ・ナマズはゲンゴロウと同様に水田から姿を消したため、現在はブラックバスなど外来種とサギが主な成虫の天敵となっている。飼育個体は流木の下にできた隙間・ホテイアオイの根の下などに押し合うようにして集まっていることが多いが、これは天敵である鳥類などから身を隠す目的の習性であるとともに、呼吸のために貯めた空気による浮力で体が水面に浮き上がることを抑えるためとされる。 身の危険を感じると頭部と胸部の間から白濁した液体を分泌させるが、この液体は昆虫標本に加工しても鼻を突く臭いが消えないほど強い臭いを持つ。また人間がこの液体を舐めるとかなり苦く感じることから「天敵の鳥類に襲われて捕食されそうになった際に逃げる手段」「近くの仲間に危険を知らせる警戒フェロモンのような働きをしている」などと考察されている。
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