大陸の花嫁になった動機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 12:25 UTC 版)
「大陸の花嫁」の記事における「大陸の花嫁になった動機」の解説
大陸の花嫁となった女性らは、政府などの宣伝を信じて満洲で夫の助けをしながら国家に尽くすことを志願した者もいたが、その多くは貧困や個人的な境遇により「食えない人たち」であった。大陸の花嫁になった女性にヒアリングを行った陳野守正は、多くの女性は自分の意思で渡満を決めており、その動機として縁故が多い印象があるとしている。また、藤村妙子は、当時の国策雑誌『拓け満蒙』などには「地主になれる」「姑の居ない気楽な暮らし」を夢見る女性に対して戒める言説が度々見られ、こうした夢を叶える手段として大陸の花嫁になった女性もいたと推測している。相庭らは女性側の動機を、経済的な要因(貧困・家に居づらい)・社会的要因(愛国心・社会的使命感)・文化的要因(満洲への憧憬心・好奇心)・家庭的要因(肉親が現地に居住・縁故)・個人的要因(自己実現・解放欲求)・状況的要因(縁談の物理的、時間的切迫性・なりゆき)の6つに分類し、それらが複雑に絡み合って決断に至ったとしている。
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